柔道整復師として働いていると、将来の不安から「この仕事はもしかしたら底辺なんじゃないか…?」と思ってしまうこともあるでしょう。
僕もまったく同じことを感じてたことがありましたよ…しかも2年くらい。
そんなときは、現状にしっかりと目を向け、適切な行動を取ることで、自分の未来を変えられます。
そこで今回の記事では、柔道整復師として7年間働いた筆者が以下のことについて解説していくよっ!
この記事を読み終える頃には、何かしら行動しなきゃなと思えているはずです。
今が1番ツラい時期!頑張って乗り越えよう!
柔道整復師が底辺だと感じてしまう理由6選
まずは、自分が今感じている気持ちを整理するためにも、柔道整復師が底辺だと感じる理由をご紹介します。
本章を読んで「いや、そこまで思ってないよ!」と感じるなら希望が見出だせますし、「そうそう、そのとおりなのよ…」と感じるなら、今後の身の振り方を本気で考えなければいけません。
僕自身が強く感じていたことを紹介するね!最初の職場と整形外科で勤めていた時に感じたことです。
肉体的・精神的に負担が大きい
柔道整復師の1日は、終業までが非常に長く、休みも少ないことがほとんどです。
平日は昼間に休憩があるとはいえ、終業していないため、身体は休められても気は休まりません。
- 月~金:9:00~13:00 / 15:00~19:00
- 土:9:00~13:00
- 日祝:休み
※準備や掃除があるため、営業時間の前後に+30分ずつ就労
加えて1日に何十人もの患者さんに施術すると、肉体的な負担も相当です。
これが、とにかく親指しか使わない施術方法を取る接骨院だと、手の疲れが親指の1点に集中して手が使い物にならなくなることも。
僕が最初に勤めた接骨院では、ほぼ親指しか使わなかったせいで手がバカになり、完全に開けなくなりました…
また、小さな箱(院内)に閉じ込められる時間が長いと、開けた空間に逃げ出したくなります。
終いには、院内で流れているヒーリングミュージックに対して「何だこのクソ音源は!」と怒りが湧くこともありました。
肉体的にも精神的にもまいっちゃうと、「なんでこんな仕事を選んだんだろう…」って後悔するのもムリはないですよ。
給料が低すぎる
柔道整復師の給料は、長い拘束時間や休みの少なさを“まったく加味しなくても”、(勤め先にもよりますが)低い傾向にあります。
拘束時間と休日数を加味したら、
しかも、他の医療系資格と比較しても給料は低めです。
ちなみに、ほねたろの初任給は16万円でした。静岡県の接骨院でしたが、低い…低すぎるッッ!
【給料が低い=自分の働きの価値がない≒自分に価値がない】と感じてしまうと、仕事が底辺というか、自分が底辺なんだと感じてしまいます。
柔道整復師の平均的な稼ぎはどのくらい?
厚生労働省が運営する「job tag(外部リンク)」によると、柔道整復師の給料事情は以下のとおりです。
- 年齢別の年収(全国)
-
- 20~24歳:313.25万円
- 25~29歳:390.72万円
- 30~34歳:426.46万円
- 給与額別の人数割合(全国)
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- 1位:24~25.9万円(約11.08%)
- 2位:22~23.9万円(約10.91%)
- 3位:26~27.9万円(約10.80%)
- 平均年収(全国・全年齢層)
-
459.3万円
平均年収を見るとそんなに低くなさそうですが、全年齢層で見た数字ですし、自営業として稼いだ額も計算されています。
ほとんどの人が22~26万円程度の給与ということは、手取り(給料)は20万円以下の人も多いことでしょう。
柔道整復師、稼げません。一般企業のサラリーマンと比較すると悲しくなります。
開業しても食べていける未来が見えづらい
柔道整復師はゆくゆく開業することが基本となりますが、開業したとしても、多くの人は食べていける未来が描きづらいことが正直なところ。
現在はコンビニの数よりも多い接骨院ですが、やはり競争は激しく、閉院する接骨院も後を絶ちません。
成功というか、安定というか、将来の不安がなく働けている人が大半なら、仕事に対するイメージはプラスになるのでしょう。
しかし柔道整復師は独立開業しても閉院する不安があり、雇用されたまま働き続けても低賃金で明るい未来が見えず、さらに雇用があっても職場がなくなる可能性もあります。
どのみち不安を抱え続けながら働く職業なんですよね。
開業後(自営業)の給与や年収はどのくらい?
詳細なデータは出ていませんが、先ほどもご紹介した厚生労働省が運営する「job tag(外部リンク)」をもとに、だいたいの給与・年収をご紹介します。
独立開業するのが30歳~35歳だとして、その年齢層の平均年収は約426.46万円。(おそらく開業している人の年収も入っている)
自営業でボーナスはないため、単純に12ヶ月で割ると、手元に残るお金は約35.5万円となります。
ここから税金も引かれるとなると、30歳~35歳時点ではあまり大きく稼げないことがわかりますね。
正しい計算じゃないかもしれないけど、そこはスミマセン。ほねたろは開業していないし、友人に稼ぎを聞くわけにもいかぬのでね…
年収はもちろん経営状況にもよるため、自転車操業の人だと250万円程度しかないでしょうし、余裕がある人だと700万円くらい稼ぐ人もいるかもしれません。
しかしデータによると、月に50万円以上稼いでいる人は全体の3%程度(しかも全年齢層で)しかいないため、ほとんどの人が月額給与・年収ともに低いことが予想されます。
不正請求によるリスクが怖い
柔道整復師が抱えるリスクの1つに、保険の不正請求問題があります。
本来保険適用外の施術にもかかわらず、診療内容を偽り、無理やり保険適用にするケースが後を絶ちません。
完全に不正だと言えない「グレーゾーン」でみんなやってますよね。開業する人は、だいたいその方法を教えてもらっていますし。ほぼマッサージしかしてないのに外傷として施術したり、交通事故患者を無理やり毎日来院させたりとか…
保険請求をうまくやらないと稼げない接骨院が多いため、「自分も将来グレー(場合によってはブラック)な部分に足を突っ込まないといけないのか…」と考えると、やはり底辺の仕事なんだなというイメージを持ってしまいがちです。
他業種で活きるスキルが身につかない
柔道整復師はもちろんのこと、これは専門職全般に言えることですが、一般社会とはまったく異なるスキルで仕事をしています。
そのため、他業種に転職しようと思っても活かせるスキルがなく、転職したくてもしづらい状況が生まれがちです。
もちろん同業界内でなら職場を変えられますが、「もう医療業界とは縁を切りたい!」と思う人にとっては絶望的なはず。
未来の選択肢の幅が狭まってしまうことを感じると、柔道整復師という仕事にネガティブなイメージを抱くのも無理はありません。
仕事に何の専門性も感じない
本来専門職であるはずの柔道整復師ですが、働く職場によっては、何の専門性も感じられない場合があります。
「専門性」という言葉を忘れてしまいそうな職場で、起こりがちなことをまとめました。
- 学校で死ぬほどやった骨折・脱臼の整復法は、院内の全員が一度も実践したことがない
- 一応配備している副子はホコリを被っている
- テーピングの巻き方は基本の型しか使わない
- 腰痛や首・肩が痛い人しか来院しない
- 「骨盤矯正」などの本当に意味があるのかわからないことばかりやっている
- 少しヒドそうな外傷患者はすぐに病院に送る
柔道整復師になりたての頃は「何でもできるスゴい柔整師になるぞ!」とキラキラしていたはずが、プロフェッショナルな知識や技術を習得する機会が失われていくに連れ、希望⇨絶望へと変換されていきます。
リストアップした項目は、僕が最初に勤めた接骨院で感じたことですね!多分、同じことを感じている人は多いはず!
結婚できる未来が描けない
柔道整復師でも、当然ながら結婚はできます。
しかし、給料の低さや休みの少なさにより、自分が理想としている結婚生活ができないのではないかと、不安を感じてしまうのも事実です。
現在彼氏や彼女がいたとしても、「将来子どもができても、不自由なく育てられるんだろうか…」「パートナーと長期で旅行にも行けないんだろうか…」と思うと、なかなか結婚に踏み出せないかもしれませんね。
独立開業すれば別ですが、雇われている立場だと自由に使えるお金・時間が得づらいため、底辺の仕事だと感じる瞬間が生まれてしまいます。
これはたまたまかもしれませんが、僕の専門学校時代の同期たちは、独立開業しないまま結婚している男性は1人もいません。女性はいましたが。
柔道整復師の将来性や資格の強み
たとえ柔道整復師が底辺だと感じているとしても、将来性があればまだ続けていこうと思えるはずです。
自分次第のところが大きいのですが、結論から言えば“職業としての”将来性は悪くはありません。
実際どのように将来性があるのかや、キャリアパスについて詳しく解説していきますので、ぜひ今後のキャリア選択の参考にしてみてください。
今後仕事がなくなる予想はされづらい
10年ほど前から言われ続けていることですが、今後AIの発達によってなくなっていく仕事・必要のない人材が増えていきます。
そんな中でも、柔道整復師という仕事はなくなることはないでしょう。
基本的には人の手でしかできない処置・施術が多いですし、対話でしか生まれない、患者さんへの精神的なサポートもできます。
ケガを一瞬で直せる魔法のような機械が生まれて、全家庭に普及しない限り、仕事がなくなる心配のない柔道整復師の“仕事としての”将来性は明るいと言えるでしょう。
今は高齢者人口の割合が非常に多いのですが、何十年か先、高齢者の割合が減った時に本当の実力が試されそうですね…!技術のない院は潰れていくと思うので、そのときに生き残れるかどうかがカギだろうね!
同業界内なら再就職しやすい
柔道整復師は国家資格なので、一度取ってしまえば同業界内であれば再就職は比較的容易です。
常に一定の需要がある資格である以上、誰でも何かしらの仕事に就けます。
- 整形外科
- 介護施設・リハビリ施設
- フィットネスクラブ・スポーツジム
- エステサロン・リラクゼーションサロン
- 養成学校の教員
前の職場で得た経験を活かしやすいですし、新しい職場で異なる知見が得られることで、スキルアップも望めます。
さらに、女性の場合は結婚・出産時に退職しても、再就職しやすいというのは非常に大きなアドバンテージです。
柔道整復師を一度辞め、違う職種に行ったけどダメだった時、「やっぱり医療業界に戻ろ!」となれるのはけっこう強みですね。
底辺と感じる現状を打破して理想の未来を掴む方法
柔道整復師の仕事に不満が募り、底辺だと感じてしまっても、新たなアクションを起こすことで現状を打破することが可能です。
今の職場にいながらできることや、他院・他業種への挑戦など、具体的な方法をご紹介します。
どのアクションも少なからず困難が伴いますが、理想の未来を掴むための1歩を踏み出してみましょう。
何の困難もなく理想の未来は手に入らないよ!それだけは肝に銘じておこう!少しでも甘えたら、底辺のまま変わりません!
他の資格・スキルを身につけ待遇改善を図る
今後のキャリアの幅を広げたり、待遇改善を図りたいなら、業務に関連する他の資格やスキルを身につけましょう。
- はり師・きゅう師
- JATAC-ATC(アスレティックトレーナーとして活動するのに有利な資格)
- 介護福祉士
- 理学療法士
柔道整復師として働く傍ら、夜間に専門学校へ通う必要がありますが、将来のことを本当に考えたいなら、2~3年は死ぬ気で努力をする覚悟を決めましょう。
今でも死ぬほどツラいのに、さらに死ぬ気にならないといけないのはツラすぎると思うけど、この道で差別化を図りたいなら頑張ろう…としか言えないよ!
職場を変える
「柔道整復師は底辺だ!」と感じている根本の理由が今の職場にある場合、他院に移りましょう。
より良い待遇を望めて、働きやすい職場はいくらでもあります。
職場を変える際は、以下のどのポイントを重視したいかで決めましょう。
- 給与面を重視する
- 技術面を重視する
- 勤務形態(時間や休日数)を重視する
自分の全部を望みが叶う職場は、ハッキリ言って存在しません。
さまざまな要素を天秤にかけ、“自分は何を1番望んでいるのか”を考えたうえで職場を変えましょう。
僕はやっぱり個人院で技術に特化したかったので、「厳しい・休みが取れない・給与が低い」の3点があっても職場を変えました。そしたらすごくスキルの身につく職場に行けたので、結果的には大満足!
筆者が職場を変えたときよりも今はネットのサービスが充実しているため、柔道整復師の転職サポートに頼るのもおすすめです。
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他業種に転職する
職場ではなく、柔道整復師という仕事自体に失望してしまった場合は、他業種に転職することも検討しましょう。
ただし、柔道整復師は他業種で活きるスキルが「人当たりの良さ」や「接客術」程度しかありません。
他業種への転職は困難を極めるため、しっかりとエージェントに付いてもらい、転職できる確率をより高めるためにも、20代の転職に特化したサービス「マイナビジョブ20’s」に登録するのがおすすめです。
人生をやり直すために転職するなら、今すぐに行動に移さないと市場価値がどんどん下がっちゃうよ!サービスは無料だから、まずは登録だけでもしておこう!他の職種を見るだけでも、勉強になります。
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今のうちに副業を始める
主に給料面で柔道整復師に不満を感じている場合は、副業を始めることで経済的に余裕が持てます。
ただ、自分自身の力でお金を増やすのはすごく大変だよ!勉強もたくさん必要だし、収益化には時間がかかるし、誰でも確実に儲かるわけではありません!でもやるべし。
- 定職に就いているため、金銭面を気にせず始められる(元手があまり必要ない副業に限る)
- 業務外のことを考えるだけでも気分転換になる
- 新たなスキルや知識が身につくことで、キャリアの可能性が広がる
- 収益が出れば自由に使えるお金が増える
オンラインでできて手軽に始められる副業であれば、リスクも少ないですし、仕事との両立も図れます。
転職は大きな不安が伴いますし、勤め先を変えるだけでは大きな現状改善にはつながらないため、少しでも収入を増やすためにも副業は必ず始めましょう。
今は一般企業の会社員でも副業するのは普通です!会社だけに頼らず、収入の柱がもう1本あると、精神的に本当に安定します。
- ブロガー
- ライター
- 動画編集
- SNSの運行代用
- Webデザイナー
僕は自分もやっているブロガー・ライターを特におすすめしたいところです。
実際に独立もしているので、教えられることも多いですし。他の記事でやり方も紹介していこうと思います!
まとめ
柔道整復師という仕事に絶望し、自分は底辺だと思ってしまう気持ちは、筆者もまったく同じ経験をしたのでよくわかります。
しかし今が底辺だからこそ、あとは上に登るだけです。
あなたもこの記事を読んでいるということは、今のままではダメなんだと感じているはず。
ぜひ今日から、この記事を読んだ後すぐに、今できるアクションを起こしましょう。
新たな一歩を踏み出すだけでも、大きく世界は変わり始めるよ!何もアクションしなければ、底辺のまま終わる、そんなのは嫌ですよね。
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